REGULAR SLIM PANTS

今の世の情勢の中で飲食業だけではなく、繊維業や縫製工場を含め自分らの関わる業種にもジワジワと仕事に影響が出ている。港湾の人手不足によって物流が遅れたり、国産で組み立てている製品においても、一部のパーツが海外の物だと輸入するのに時間が掛かったり、海外からの人手を頼りにしている工場にとっては、人手が母国から戻って来られず、その為に工場の稼働率が落ち込んだりしている。情勢が不安定なので海外から引き上げてきた企業が、日本の工場に発注するようになり、ただでさえ少ない工場が長い順番待ちやキャパの取り合いになってきた。更にエネルギーの値上がりによって価格転嫁が起こり、今までの値段では展開できなくなり、上代の値上げをせざるを得ない状況になっている。そこへきて戦争騒動の始まり。COVID-19のバイアスの掛かった報道は、経済の停滞と人々の分断を生み、映像環境の進化は戦争報道がどこまでが真実で、どこまでがフェイクなのか確かめようのないものを生んでいる。侵攻した者はもちろん悪いが、大々的な報道で善悪二元論の風潮を作ろうとして、影でほくそ笑んでいる者が確実にいることを思うと、今の報道は偏りが酷く気持ち悪くて見ていられない。明日さえどうなるか分からずに避難されている方達からしたら、自分らは恵まれている方だ。だけど、3.11の時に体感した、現場にはいないけどモヤモヤした気持ちを抱えながら日常生活をおくる、屈折した日々が再び訪れている。一部の人間は世界をどこへ導こうとしているのかは分からない。そこに対する怒りは今に始まったことではなく、心の底辺にずっと流れている。表には出さないようにしているけど。それでも、今も服作りをしている。怒りを原動力にして。